【ウプサラ留学day217~220】北極圏キルナ、オーロラ探検

3月5日(木)。今日からスウェーデンラップランドにあるキルナという街に旅行をしに行きます。

キルナは北極圏にあり冬間は極夜になる地域ですが、3月はウプサラと同じくらいの日照時間です。

今回の旅行はストックホルムに留学している友人と、ドイツのミュンヘンに留学している友人の計3人での旅行になります。

キルナまではバスで20時間くらいかけて行ったという友人や、夜行列車で12時間以上掛けて行ったという友人もいたのですが、僕たちは飛行機で行くことにしました。

キルナはスウェーデン国内ということで、初めて利用する国内線ターミナル(ターミナル4)からの出発です。

11時45分に出発のフライトということで、9時頃に空港に到着。

国内線ターミナルはとても凄く小さく、この通路一本分しか大きさがありません。

お昼をまたぐフライトという事で少しお腹が空いたので、空港内のMAXというハンバーガーチェーンで軽く食べることにしました。

利用するのはスカンジナビア航空SAS)。SASは一部の路線で25歳以下を対象にYouth料金を設定していて、今回はそれを利用してお得にチケットを取ることができました。

ストックホルムーキルナ間はSASLCCノルウェーエアシャトルしかないのですが、SASでもYouth料金だとLCCと同じ料金で、しかも荷物を1個預け入れることができるので、当然学生にとってはSASの方が魅力的です。

11時半頃に搭乗。SASはエンジン部がオレンジ色に塗装されているので一目でSASだと分かりますね。

飛行機は雨の中ほぼ定刻通りに離陸。

食事の提供はないのですが、コーヒーか紅茶は無料で提供されます。

飛行機に乗ること約1時間半、着陸態勢に入ると地上は一面雪景色!テンションが上がります。これがまさしくスウェーデンに求めていた景色って感じです。

小さい空港なのでボーディングブリッジなんてものはなく、空港の目の前に階段からおります。

可愛い空港ですね。

この時の気温はマイナス11℃。でも北極圏であることを考えると、期待していたほど寒くはありませんでした。

空港に入ると多言語で「ようこそ」の文字があり、日本語はないかなと探したら、なんとローマ字で「Youkoso」と(笑) 新しい発想ですね。

まだ昼過ぎなので空港バスに乗って市内に向かいます。乗車時間はたったの20分なのに1300円もかかります。高い!でもバスの運転手のおばさんが優しかったから良し(笑)

まずはチェックしてあった「Stejk Street Food」というトナカイや鹿が食べられるレストラン(?)に来ました。

この屋台の目の前にはテントが張ってあって、この中で食べることが出来ます。

テントの中には火もあって暖かい。店員さんが気さくな方で、「ここがテントの入り口でですか?」って聞いたら「そうだよ、君はエンジニアかい?」って聞いてきて、「エンジニアしか入り口が分からないんだよ」って(笑)

そんな会話をしながら注文したのはトナカイ肉とサラダのセット。これで1800円!北極価格ですね。

寒い中で頂く暖かい肉はとても美味しい!味が濃い目なので正直トナカイの味がどんななのかは分かりませんでしたが、肉は柔らかくて食べやすかったです。

腹ごしらえをしたあとは、こんな感じの道を歩いて食材調達に向かいます。今回泊まるのはキャンプ場で、市内から離れているため、滞在期間中の食材を買っておく必要があります。

昼ご飯を食べた場所の近くにあったのはお馴染みのICA!ここで野菜やフルーツ、肉やヨーグルトを購入。

荷物が重くなって更に雪の中の移動が大変になりました(笑)

次に向かったのは国営の酒屋さん。キャンプ場では基本的に時間を持て余すので、お酒はマストです。

ワインやビールを買って更に重くなった荷物。それでもこんな綺麗な道を見たら走り出したくなります。

この道の先にあるのが「キルナ教会」。この建物は投票で「スウェーデンで最も美しい建物」に選ばれています!確かに写真で見るよりはずっとたくましい建物でした。

ここに着いたのが16時だったのですが、中に入ってみようとすると、営業時間は16時までとの文字が。。。これは老後の宿題ですね。

市内からバスでキャンプ場近くに移動するため、キルナのバスターミナルに来ました。と言っても雪の中にポツンとあるだけで、バスも全く見当たりません(笑)

バスの時間まで30分くらいあるのですが、これを逃したらバスが無くなっちゃうのでここでじっと待つ事に。

なんと5分くらい待ったらバスが到着!始発地点ということで早めに来てくれたみたいです。

運転手のおじいちゃんにグーグルマップを見せてこのバスであることを確認。そしていくらか聞いたらジェスチャーで払わなくていいよ、と。降りるときに払うということなのでしょうか。

このバスはずいぶんと長い距離を走るみたいで、しゃないはしっかりとした感じでWi-Fiまで備わっています。

バスの乗車時間は20分ほどなのですが、歩いたら3時間くらいかかるのでバスに乗れて一安心です。

グーグルマップを見ながら降りるバス停を逃さないようにしてたら、僕たちが下りようとしてたバス停の少し前でバスが停車。そこはなんとキャンプ場の入り口!

僕たちがこのキャンプ場に停まるとも言っていないのに、気を利かせて近くで停まってくれたのです!なんとも優しい。

スーツケースを下ろしてもらって、お金を払おうとしたら、いらないとのこと!なんと無料で乗せてくれたのです!

このバスにしては短距離の利用だったためか、思わぬ優しさにビックリ。こういう思い出はあとに残るのでいいですよね。

それにしても雪!白い!

下ろしてもらったところから10分弱歩いてキャンプ場に到着です。運転手さんのお陰で明るいうちに着くことが出来ました。

今回泊まるのはキャンプ場の中になるこのキャビン。3泊して一人8000円です。シャワーとトイレ、キッチンは別の建物にありますが、スウェーデンということを考えれば安いですね。

キャビンの入り口から撮った写真。いや、狭っ!(笑)

外から見たより狭いと感じたのですが、どうやらキャビンの横の方は倉庫になっているみたいです。

これが共同キッチン。清潔感があってよかったです。

ちなみにさっき載せたキャビンの外からの写真、実は写真を撮るときに立っている場所は湖なのです。冬は湖が凍って一面こんな感じですが、夏は大きな湖が広がっています。

写真に写っている建物は湖上のサウナです。

一息ついたら早速夕食作り。といっても家から持ってきたパスタとトマトソースで簡単に。

雪の中の移動で疲れていたのでこのくらいでちょうど良かったです。

食事を終えると辺りは暗くなって、暗闇の中で光るキャビンがなんとも美しいです。

今晩はオーロラも見られそうにないので、男3人で飲み会です。友人が持ってきてくれたスピーカーで爆音の音楽を流して、21時過ぎから3時くらいまでずっと楽しく語らったりしてました(笑)

なかなか思い出深い夜でした。

翌朝は10時くらいに起き、朝食を食べたあとは雪道を散歩!

湖の向こう側に見える林まで歩いてみようということでスタート。

歩いてみると「意外と近そうじゃん」とか思ったのですが、半分過ぎたと思ったところからなかなか進んだ気がしない!一面白いからか、ずっと同じ道を歩いている気がします。

そしてこんなに晴れてて、気温も0℃近いから雪も溶けてきて、湖の氷が割れるんじゃないかって冷や冷やしました。

結局途中で諦めて引き返すことに。合計40分歩いただけなのですが、雪道だったので時間以上に疲れました。

散歩後は昼食づくり。

上手に出来たカレーライス!と言いたいところでしたが、ご飯に芯が残ってしまい、ぎりぎり美味しいレベルのカレーライスになりました(笑)

今日は夜に犬ぞりがあるので、午後はゆっくりと時間を過ごします。15時半になると日が傾き始めたのですが、太陽の光が雪に反射して幻想的な景色が広がっていました。

18時に犬ぞりを体験させてくれる会社の人がキャンプ場にピックアップしに来てくれ、そこから車で犬がいる所に移動します。

到着すると早速犬たちの遠吠えでお出迎え。完全防寒着に着替えていざ犬ぞり

こんな感じの細い雪道を全速力で引っ張ってくれます。

6 km位移動した所で休憩。このときには日が完全に落ちて真っ暗です。

しばらく犬たちと触れ合った後は休憩所に設置してあるテントで暖をとります。

テントの中では軽いパンとスープを用意してくれていました。

スープはかなりしょっぱかったのですが、冷えた体にはしみました。

休憩が済んだら、違う道を通ってスタート地点に戻ります。

この時は写真を撮らずに、空に浮かぶ無数の星に目をやったりして自然を楽しんでいました。

そしてスタート地点に帰還!

犬たちのあごには氷柱のような氷がついていてめちゃくちゃ寒そうなのですが、全然疲れたそぶりも見せずにびんびんしています。

犬ぞり体験のあとは高い支払いをして(笑)、キャンプ場に帰宅。。

キャンプ場に帰ってきたのは21時過ぎで、ここからオーロラ観測チャレンジ!

スマホのナイトモードを使ったり、シャッタースピードを長くしたりして必死にオーロラが見えないかやってみたのですが、チャレンジは失敗。。。そうは上手く行かないもんですね。

でも単に綺麗な写真が撮れたので満足です(笑)

真夜中なのに、シャッタースピードを長くするとこんなに明るい写真も撮れるんですね。肉眼では見えない無数の星も撮影することができました。

途中で雲が出てきてしまったので、チャレンジ2日目も断念。

3日目の午前中はゆっくりし、お昼は再度カレー作り。今回は友人が完璧なカレーを作ってくれました(笑)

午後はアイスフィッシングをするため、皆で力を合わせて穴づくり!

湖の氷は1 mほどの厚さみたいなのですが、全く上手く氷を削れず、2時間くらいやって断念。結局削れたのは30 cmくらいでした(笑)

友人が穴掘りを頑張っている一方で、僕はサウナの火おこしです。キャンプ場の人から火の起こし方を教わって、火おこし開始!

思ったよりも良い感じに火を起こすことができ、初めてから1時間後にはサウナらしい暑さになりました。

サウナの中はこんな感じ。

僕はお風呂とかも苦手なので、途中休憩を入れたりして2時間弱サウナに入りました。

サウナから出たらちょうど夕焼けが!曇ってるとオーロラが見えないので困るのですが、夕焼けのときの雲は太陽を反射して想像もできない色を作ってくれます。

この景色はオーロラと同じくらい価値があるのではないでしょうか。

皆がサウナから出てきてシャワーを浴び終えた後は夕食。この日は簡単にサンドイッチで済ませることにしました。

そして夜は最後のオーロラチャレンジ!が、雲が多すぎて見られそうにありません。。。

結局最後まで見れず、学生時代のオーロラチャレンジは無念にも終了することになりました。これは老後の課題としましょう(笑)

そして早くも最終日。10時20分のフライトなので朝6時半に起きて荷物をまとめます。

そしてキャンプ場から空港まではキャンプ場の車で移動。たった10分の距離なのに1グループ4500円かかります。でもこれ以外にはタクシーを呼ぶくらいしか選択肢がないので仕方がありません。

雪道を100 km/h近いスピードで走り、あっという間に到着。

この空港は僕が今まで使ったことがある中で一番小さい空港ですね確実に。

荷物はセルフで預け、セキュリティチェックへ。ノルウェーエアシャトルSASしか就航していないので列も2列です。

ゲートも一個しかありません(笑)

なんと出発予定時刻にストックホルムからのフライトが到着して、搭乗が40分ほど遅れました。

やっぱりこうやって雪の上にドカーンと飛行機が停まっているのは面白い。

今回は6列目の座席です。SASのコーヒーは味が薄いのでミルクをもらったのですが、ミルクを入れると更に味が薄くなってしまいました(笑)

約50分遅れでアーランダ空港に到着。遅れの影響で国際線への乗り継ぎが間に合わなくなって再予約された乗客もいたようでした。

スーツケースを受け取って、いつものようにバスでウプサラまで帰ります。

家に着いたのは14時半。帰りが早いとこの後に洗濯とかができるのでいいですね。とりあえず昼食を食べていなかったので簡単にパスタを作って食べることにしました。

その後は買い物や洗濯、荷物の整理をしてひと段落。

キルナでのオーロラチャレンジは失敗に終わりましたが、スウェーデンに期待するような雪景色を存分に楽しむことが出来たので良かったです。今度は老後に訪れたいと思います(笑)

今のところ次の旅行の予定は立てていないので、しばらくはフログスタでの日常生活に戻ります。ということで日記も次に更新するのは、もしかしたら1か月後とかになってしまうかもしれませんね。

最後までお読みいただきありがとうございました。